論点・視点
今号の論点・視点の全文
2007年12月10日
“仏造って魂入れず”では困る!
神奈川県内タクシーの営業区域である京浜交通圏では、再来年をメドにタクシー業務適正化特別措置法に基づく、適正化事業の指定地域となる予定だ。
同法の改正で、主要な政令指定都市とその周辺地域でタクシーの運転者登録制度が指定地域化されるが、東京、大阪と同ように、タクシー適正化事業とのセットで実施されるのは、神奈川県内だけだ。
神奈川県タクシー協会は02年の道路運送法改正前から、指定地域化されることを希望し、神奈川県個人タクシー協会と連名で関東運輸局に要望書を提出していた。晴れて、その希望がかなうことになったのだが、あらためてなんのためにタクシー適正化事業をやるのか、関係タクシー事業者はそれになにを期待するのか、目的意識を明確に持ってほしいものである。
もともと法人、個人の両協会が指定地域化を要望したのは、規制緩和後の秩序維持のほかに新規参入などの協会未加盟事業者の増車を抑止したいという思惑があった。しかし、未加盟事業者に網を掛けたいのであれば、たとえば協会入会金ゼロにするとかの施策の検討が必要ではないか。
増車についてもタクシーセンターのある、東京、大阪の現況を見れば抑止にはなっていないことが一目瞭然。特に大阪では違法客引き行為が横行してセンター機能そのものに疑問符がつく状態だ。
“仏造って魂入れず”の諺もある。指定地域化されれば、それで事足りるものではない。本気で利用者の苦情を減らす気が事業者にあるのか、制度の実効はいつに事業者側の意識にかかっている。
<塩坂>
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