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2007年12月3日

団塊の世代

大平 安夫(タクシー乗務員)

 何十年ぶりだろうか? 私の卒業した北海道室蘭の高校同窓生が9人集まった。男4人、女5人の支笏湖の湖畔の温泉一泊の話は、元々が仲良し女性5人組が毎年あちこちで開催する恒例の年一回の旅行プランである。それが今回は札幌で開催した。男子禁制の宝塚歌劇団のようなこの花園に、今回どういう訳か男を招き入れたのだ。やはり還暦を控えた年のせいだろうか?まるでサミットのようだ(意外という面で)。

 サミットといえば来年は北海道の洞爺湖で開催される。その開催の主会場である「ザ・ウィンザーホテル洞爺」は元々は「ホテル・エイペックス洞爺」といった。拓銀の不動産開発支援の一環で、カブトデコムとソフィア中村の健康リゾートホテル「札幌テルメ」が、同時進行して不動産投資された。このカブトデコムも1000億円の投資と言われている。その2つともが失速した。

 1997年に拓銀が崩壊して、カブトデコムは1600万円の売り上げに4000億円の債務がある異常な会社として存在していたようだ。やがて、02年「ホテル・エイペックス洞爺」は60億円で買収され、「ザ・ウィンザーホテル洞爺」となり、08年に首脳会議場・首脳宿舎として皮肉にもサミットの主会場になった。年収300万円程度のタクシー運転手にとっては、何のためにお金というものがあるのか本当に分からないお話です。

 話題にするには金額的にも少々寂しいが、支笏湖湖畔、丸駒温泉、1泊1万5000円での高校同窓生懇談会は、まさにバブル崩壊の代物ばかりの老人達であった。ほころびが見え隠れする。しかし、還暦の青春は百戦錬磨を生きてきた者が持つ静かな優しさで満ちあふれていた。

 「団塊の世代」という言葉は、元経済企画庁長官の堺屋太一氏の造語だが、1947年から3年の間に約270万人近い赤ん坊が毎年生まれたのである。競争というゲームにはうんざりする世代だ。ざるの編み目から振り落とされるように小さな奴はこぼれるように底辺に落ちていった。高齢化社会は、私達「団塊の世代」と共に訪れる。約700万人とも言われる大量退職者が始まるとされるが、意外とみんな働いているようだ。それとも働かされているのだろうか。

 日本の社会が「団塊の世代」を注目するのはマーケティングの世界でもそうである。車を自分で運転できなくなる時代が来る。タクシーの需要は増えてくるかもしれない。しかし、また労働者不足という弊害もあるだろう。私達が死んであの世に行くまで、私達「団塊の世代」は、日本のおもちゃのようにいじられるのだろう。おもちゃを無くした日本がどうなってしまうのか、それを見られないのがちょっと寂しいのだが……。

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