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2007年11月29日

タクシー値上げを考える(3)

関 幸子(地域産業おこしに燃える人の会幹事長)

 先日、内閣府に向かうのにタクシーを利用したが、降りて職場に連絡をしようと携帯電話をさがしたところ、バッグの中にも洋服のポケットの中にもない。瞬時に頭が真っ白になった。    

 なぜなら、今や携帯電話はオフィスの役割を果たしており、電話番号、メールアドレス、スケジュールそして、会議記録や備忘録など全てが、1台の携帯電話に記録されている。だから、携帯がないと、連絡先も、明日の日程も分からない状況になってしまう。さらに不運なことに、丁度1カ月前に前の携帯を失くして買い直したばかりなのである。それなのに、1カ月もしないうちに、また、携帯を失くすなんて。注意散漫なのか、すでに頭の老化現象が始まっているのかそれにしても、私にとって携帯電話がないことは一大事なのだ。

 大きく深呼吸して、どこで携帯電話を最後に使ったか考えたときに、「そうだ、さっきのタクシーの中に置き忘れているかもしれない」と気づいた。友人に携帯電話を借りてタクシー会社に連絡したところ「レシートに、車番が書いてありますから教えてください」と言う、良く見ると日付と運賃の間に車番が書いてある。レシートをまじまじと見ることがなかったので気がつかなかったが、そのほかに「東京タクシーセンター」の電話番号もしっかり記入されているではないか。

 レシートにある車番を告げたところ、てきぱきと「無線で至急呼んでみますから、そのままお待ちください」と言う。すぐにタクシーが特定できて、携帯電話が車内に落ちていることが確認できた。さらに凄 いことは、そのタクシーのドライバーも気がついて、届けようとして内閣府に向かってくれていたのである。

 内閣府の玄関で待つこと数分。先ほどのタクシーが止まり、中からあわててドライバーが降りてきてくれて、無事に真新しい携帯電話は、私の手元に戻ってきてくれた。この間15分。素早いタクシー会社とドライバーの方の連携プレーによって、私のパニックは無事に収まった。ドライバーの方には、その時にもお礼を言ったが、この紙面をかりて再度、心より感謝したい。

 「本当にありがとうございました」

 日本のタクシーは、こうしたしっかりとしたシステムと訓練された誠実なドライバーの方々によって運営されてきた。このシステムによって、私たち消費者の安全と安心が守られているのだと実感した出来事だった。

 この体制を維持するためには、個々のタクシー会社が経営基盤の安定を図ることが大切であり、運賃の値上げも必要かもしれない。同時に総量の再規制についても、反対ばかりしているのではなく、真剣に検討する時期にきていると確信している。

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