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2007年11月12日

東旅協:
実車率52%まで上げる 需給調整導入の検討


【東京】東京乗用旅客自動車協会(富田昌孝会長)は現在、タクシー事業の「再規制」に向けて各専門委員会で環境づくりや手法に関する検討を進めている。その一環として、都区部における実車率を52%にまで引き上げる需給調整策導入の考え方が浮上している。

 持ち上がっている構想は、乗務員の労働条件確保の観点から需給調整策の必要性が唱えられているもので、都内全産業の男子労働者平均所得と比較して、現在62%にとどまる乗務員の所得水準を70%までに引き上げるための方策として位置付けられている。

 賃金水準を70%までに引き上げる根拠は、生活保護世帯収入、法定による最低賃金の3倍の収入を確保するための目安としている。これを踏まえて試算した結果、1997年時点のタクシー供給量まで減車することが必要で、減車規模は全体で3000両を見込む。当時の実車率は52%程度で、関東運輸局による需給策定でも、同数値が増車の判断基準だった。

 減車に当たっては、業界内での一定の合意が必要ながら、現実には自主的取り組みも困難が予想されるため、運輸当局へ趣旨を示して「再規制」を働き掛ける構想だ。業界内のコンセンサスに関しては、安全運行の尊重とともに、二酸化炭素排出削減を主目的に掲げて東京都にも協力を求めながら、形成を進める。削減対象は排ガス規制に適合しない車齢の高い車両とする。

 削減基準は実働率にも目を向ける。日勤稼働車両の削減を目的に車両当たり2.3人の乗務員確保を目安とする。こうした車齢、乗務員確保状況について増車や新規参入に当たっての要件として設定を運輸当局側へ提案する。収入確保のための超過労働は異常ととらえ、正常な状態を目指すが、全産業平均の労働時間を基準に試算すると、年間所得303万円にしかならない。

 改善基準告示を踏まえ、現行の走行キロ当たり運賃額、平均走行速度、実働時間を基に、実車率52%を想定すれば、賃率62%で約474万円の年収が確保できるとしている。独占禁止法では、社会公共的な目的または労働問題への対応について事業者団体が自主的基準を設けることも認められることから、東旅協加盟事業者間での合意形成はこれを基に進める。

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