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2007年11月12日

運賃改定の真実の理由主張すべし


 タクシー運賃改定は、東京・京浜地区の事案が処理されて以降、順次処理が進められている。それを尻目に原油価格は続騰、東京ではタクシー燃料であるLPガスの現金売り店頭価格は1リットル90円台に乗り、天井知らずの勢いだ。

 東京の場合、今回の運賃改定は、最初の申請から実施までに1年3カ月かかった。申請の切っ掛けは燃料価格の高騰だが、燃料費の総コストに占める割合がさほど大きくなく、それだけの理由では大幅な改定率は望めない現実に突き当たった。

 需要低迷に加え、自由化に伴う新規参入、増車による供給過剰、地域によっては運賃の値下げ競争が手伝い、乗務員の賃金所得は大きく下がってしまった。運賃値上げの主目的は、燃料費高騰よりタクシーのコスト構造から、いつしか労働条件改善に傾いたというのが実際のところだろう。

 燃料費は急騰して20%上昇したといわれるが、本当にそれだけなのか。12年ぶりの運賃改定である。当時、LPガスの輸入価格はトン当たり2万円程度。現在は3倍の6万円台。産出国での輸出価格も同様で、実に200%の上昇といえる。

 末端価格は、スタンド業界側の吸収分もあってか抑えられているものの、2倍程度に跳ね上がっている。燃料費のコスト構成比率は大きく変わっていないが、タクシー車両の台替え先送りなど、どこかへしわ寄せされているのが現実だろう。

 利用者に値上げを理解してもらうために、堂々とこの真実を主張すべきではなかったか。タクシー業界をウオッチする者として少々歯がゆく思った次第だ。
<樫村>

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