回転木馬
今号のリレーコラム・回転木馬の全文
2007年10月22日
タクシー値上げを考える1
関 幸子(地域産業おこしに燃える人の会幹事長)
昨日のテレビで、「タクシーが10年ぶりに値上がり」するということが大きく取り上げられていた。とうとう、来たか、という感じである。初乗り660円が、720円になるらしい。業界からすれば、10年も値上げしていない、ガソリンの高騰、実車率の低迷、タクシー運転手の年収が安いなど「値上げは当然」といことになるだろうか。
一方で庶民感覚からすれば、初乗り60円値上げは、経済的な負担が大きくなるとともに、心理的に700円台は高すぎるという感覚がある。「ちょっとそこまで」という時に、これまでタクシーを利用していた人々が、乗り控える可能性がでてきている。値上げによって、利用者総数が減少させてしまわないか心配している。業界の思惑通りに、値上げによって売り上げが伸びるかは、疑問視せざるを得ない。
値上げという手段だけでは、タクシー業界の根本的な課題を解決できないだろう。もっと、構造的に大胆な改革が必要だと感じている。私はタクシー業界には、素人であるが、一般市民としての素直な感覚からいくつか考えていきたい。
需給調整廃止から10年たち、タクシー会社の新規参入のハードルは低くなり、タクシー会社、そしてタクシー台数が増加したことにともない、実車率、タクシー運転手の年収が低いという統計が出てきている。この統計から、車が多くなりすぎてもうからないから、総量規制をしようという提案になる。
しかしながら、統計は、平均であり、各社の個々の経営実態を見る必要がある。また、タクシー運転手の年収ばかりに目がいきがちだが、タクシー会社の倒産は、あまり話題に上らない。つまりは、タクシー業界の構図は、歩合性という賃金体系もあって、小規模であっても、車台数を増加させれば、会社利益を生みやすく、従業員(運転手)の収入が低いという、ビジネスモデルということができる。
その車台数が社会的需要以上に増加したのが現状である。こうした場合、通常の市場では敗者・弱者が退場していくか、従業員もこの業界から転職するという市場原理が働くのだが、このタクシー業界では働かない。さらに新規参入者が増えるのはなぜか。ここを解明し、新たな経営手法や構造改革をしない限り、この業界を変えることはできないのではないだろうか。
経営の自主性や、新たなしくみを導入可能とした規制緩和を、業界自らが再規制を要望することは、自立した経営者がこの業界にはいないこと証明することであり、市民からみれば、業界の独りよがりに見える。再規制を考えること自体あり得ない感覚である。その感覚がお客さまをさらに遠ざけていないだろうか。
[Topに戻る]
[過去の記事へ]
【広告】:貴重なエネルギーを供給し社会に大きく貢献 伊丹産業株式会社
【広告】:他社に先駆けて顧客の囲い込みをしませんか 二葉計器株式会社
【広告】:タクシーの儲かる仕組みをご提案!! 矢崎総業株式会社
Copyright 2001-2002 TRAMONDO.All rights reserved.
掲載の記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。
著作権はトラモンド社に属します。
NISHIMIYAHARA 2-7-61,YODOGAWA-KU,OSAKA,JAPAN (ZIP-CODE:532-0004) PHONE:06-6392-8000 FAX:06-6392-5000