回転木馬
今号のリレーコラム・回転木馬の全文
2007年9月17日
日本で一番熱い「TGC」
関 幸子(地域産業おこしに燃える人の会幹事長)
今最もエキサイティングなイベントが、この9月にさいたまスーパーアリーナで開催された。その名前は「TOKYO GIRLS COLLECTION(TGC)」。今回で5回目を迎えるこのTGCのすごさは、ファッションショーの常識を超えたことにある。
まず、その規模がすごい、入場者数2万5000人。その90%が10代から30代の一般女性で占められており、その熱気が会場を覆いつくしていた。ファッションショーは通常、デザイナーが新作をバイヤーや服飾関係者向きに発表するために開催され、いわばプロのビジネス商談会ということになる。ところが、このTGCは、一般消費者向きに開催されるファッションショーであり、舞台を歩くのは、ショー専門モデルではなく、女性雑誌の人気モデルが務めている。
今回は出演していなかったが「エビちゃん(蛯原友里さん)、もえちゃん(押切もえさん)」をはじめとするカリスマ雑誌モデルが50人も勢ぞろいしている。女性たちにとっては、女優や180cmもあるスーパーモデルよりも、原宿や青山でスカウトされた雑誌モデルは、身近な存在であり、自分たちの等身大となる彼女たちが着てかっこいい洋服は、「自分でも着られる洋服」ということになる。だから、お気に入りのカリスマモデルが登場すると、舞台のすぐ下に陣取った女性たちが「優ちゃん(山田優さん)、アンナちゃん(土屋アンナさん)」と声をかけ手を振り、モデルが笑いかけたり、近づいてこようものなら、会場がどよめきで包まれていく。
そして、次々と登場するかっこいい洋服と会場を轟かす音楽、そしてきらめく照明の中で、来年あのスポットを浴びるのは「自分かもしれない」という女性たちの一夜の夢が最高潮に達する。
TGCのすごさはそれだけでなく、ショーと携帯とインターネットサイトが連動しており、モデルが着た洋服が携帯から購入できるようになっていることにある。だから、会場のあちこちで、携帯を必死に打っている姿が見られ、ショーと同時進行で買い物ができることにある。実はTGCを企画したのは、服飾関係者ではなく、ベンチャーのIT企業。最初は、有名ブランドの協力が得られなかったが、回を重ねるごとに、出展企業が増加し、今年は、ソフトバンクやトヨタ等の大企業で異業種が参入するなど、TGCの価値はオールジャパン級になってきている。
このTGCは、消費者と作り手が主役の本物の展示販売会として、世界の注目を集めており、次回は上海での開催が決まっている。タクシーや交通機関の経営にもITの活用や業種の枠を超えた新しい発想が必要である。
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