回転木馬
今号のリレーコラム・回転木馬の全文
2007年8月23日
タクシーは街の顔
神尾 寿(ジャーナリスト)
「タクシーは街の顔」
仕事で海外に行くたびに、そう思う。国際空港を降りたって、まず乗り込むのがタクシーであり、その外観は印象に強く残る。慣れない都市では公共交通を使う不安もあり、やはりタクシーの姿を探してしまう。
先進国の中で印象深いのが、やはりロンドンのタクシーだろう。オースティンFX4を始祖とするロンドンタクシーは、現在はロンドンタクシーインターナショナル(LTI)社が生産しており、イギリスのタクシーの代名詞になっている。通称「Black Cab」と呼ばれるそれは、はた目には古式騒然としているが、近づくとかなり大きい。全高1800mm、後部座席だけで対面5人乗りが可能だから、ちょっとしたミニバン並だ。筆者はロンドンタクシーに乗り、フォード製ZSD424型ディーゼルエンジンの音を聞くと、「ロンドンに来たなあ」としみじみと実感する。
同じ欧州でも、ドイツのタクシーは質実剛健だ。なにしろ、採用車種の主流はメルセデスベンツのEクラス。日本でも一部のタクシー会社や個人タクシーがベンツを使うが、本国のベンツタクシーはまさに「実用性第一」だ。ピカピカではなく、ちょっと使い込まれた感じが、ドイツの雰囲気と見事に調和している。
ひるがえって、日本のタクシーを見てみると、圧倒的に多いのは業務用のクラウン・コンフォート。これもまあ“日本らしい”といえなくはないが、自動車先進国ニッポンの顔としては、少し物足りない。デザインも無難に過ぎる。
そう思っていたところ、アメリカの友人から「プリウスのタクシーに乗った!!」と興奮気味な電話があった。そうか、プリウスがあったか。
周知のとおり、都内を中心にすでに何社かのタクシー会社がプリウスを導入しており、最近では現行型プリウスも走っている。それが、アメリカ人の目には“クール”に映ったというのだ。海外から見ると、日本車のイメージリーダーはハイブリッドカーであり、プリウスだ。それがタクシーとして走っていたことに感動したらしい。筆者も何度か見かけたことがあるが、確かに現行プリウスのタクシーはクリーンかつ知的なイメージがあり、それでいて“ころん”としてかわいい。今の日本らしい印象を受ける。
「タクシーは街の顔」
そう考えると、東京をはじめ日本のタクシーをすべてプリウスにしてしまうのは妙策かもしれない。イメージとデザインがいいし、燃費もいい。外国人ウケは抜群で、日本の先進性や環境意識の高さがアピールできる。タクシー業界のイメージアップになることは間違いない。なによりプリウスタクシーが走る街は、楽しく明るい雰囲気になりそうだ。
[Topに戻る]
[過去の記事へ]
【広告】:貴重なエネルギーを供給し社会に大きく貢献 伊丹産業株式会社
【広告】:他社に先駆けて顧客の囲い込みをしませんか 二葉計器株式会社
【広告】:タクシーの儲かる仕組みをご提案!! 矢崎総業株式会社
Copyright 2001-2002 TRAMONDO.All rights reserved.
掲載の記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。
著作権はトラモンド社に属します。
NISHIMIYAHARA 2-7-61,YODOGAWA-KU,OSAKA,JAPAN (ZIP-CODE:532-0004) PHONE:06-6392-8000 FAX:06-6392-5000