回転木馬
今号のリレーコラム・回転木馬の全文
2007年8月20日
育児保険が出来たら?
中橋 恵美子(わはは(輪母)ネット理事長)
先日の参議院選挙では自民党惨敗、民主党躍進で世間では大騒ぎでしたね。
自民党も民主党もその他の党もどこも「子育て支援」は重要課題としてマニフェストに書かれていました。これだけ少子化が進行し、これからの社会の担い手が少なくなっていくばかりでは経済社会も地域社会も不安だらけ、しかし手厚くされているのは高齢者支援ばかり(予算的に)、ということでは問題は解決できない、ということでしょうか。
育児手当てを増やそう、とか、子どもの医療費を無料にしようとか、働いてなくても保育園で預かれるようにしよう、とか、アイデアはいいけど、じゃあ、その財源どこから来るの? って話になる。
そこでにわかに言われているのが「育児保険制度の創設」。各種委員会や審議会で育児保険制度の必要性を訴える先生方は多いですし、佐賀県では「佐賀県育児保険構想」として全国初の具体的モデル案が公表され、一般の方もホームページ等から詳細を見ることができます。
さて、私たちが取り組んでいる子育てタクシー事業ですが、「結局、お金のある家庭しか利用できないでしょ」と言われることがあります。当然です。
運賃を払っていただかないと、タクシー会社さんは慈善事業でやっているわけじゃないので、運転手さんが食べていけません。
しかし実際子育てタクシーを利用している家庭は、二極化傾向にあり、一方はご両親共働きで子どもの送迎等の時間に悩んでいるが経済的にはある程度余裕があり安心して任せられるタクシーがあるならぜひにも利用したい、という家庭。
もう一方は、1人親家庭で周りに誰も支えてくれる人がいない、あるいは夜の仕事等不規則就労をしながらも1人で子育てを頑張っているが経済的にもギリギリでタクシーを頼めず不安ながらも小さい子どもを1人で家に閉じ込めがちな家庭のケース。
前者はある程度自立した家庭として本人達がタクシーを利用しつつ上手に子育て期を乗り切ればいいのだけど、後者はやはり何がしかの公的手助けがないと子どもが犠牲になってしまうのではないか、と思われます。
「育児保険があればなあ。その上でこうした家庭のタクシー利用に保険適用ができればなあ」と心から思います。
しかし、制度がないからゆえに、子育てタクシーもわれわれ全国子育てタクシー協会以外でもさまざまな取り組みがあり一本化できていないのが現状です。せめて本当に制度化した時に胸を張って適用を主張できるだけのサービス展開を各社がしてくれていればいいのですが。われわれは今後とも救いの必要な家庭がある限りあらゆる可能性に向けて頑張っていこうと思っています。
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