回転木馬
今号のリレーコラム・回転木馬の全文
2005年9月26日
ボランティアとNPO
四方 源太郎(NPO法人あやべ福祉フロンティア副理事長)
ボランティア、NPOという言葉を最近よく耳にすると思っておられる方が多いのではないだろうか。
ボランティアの語源は「志願兵」。自ら進んで戦場に赴く兵士のように、強制ではなく自発的に活動する人のことをボランティアという。
「ボランティアはタダ」「お金をもらった時点でボランティアではない」という考えがボランティアのイメージをつくってきた。有償ボランティアという言葉も出てきているが、ボランティアが報酬をもらっても良いのだろうか? との疑問もあると思う。
NPOは1998年のNPO法(特定非営利活動促進法)施行によって、日本に登場した言葉だ。ただし、NPOというものが新たに登場したのではなく、これまで「ボランティア団体」とか「市民団体」と呼ばれていた存在に付けられた名称にすぎない。
NPOは「Non Profit(非営利)」と「Organization(組織)」の頭文字をとっている。「非営利組織」と訳す。NPOは組織のことであって、そこで報酬を期待せずに活動する個人のことをボランティアと呼ぶ。
非営利とは「利益を上げない」ということではない。「利益を目的としない」ことを言う。町内会や同窓会、PTA、趣味のサークルも利益を目的としない限りNPOである。お年寄りへの援助をしている団体だけがNPOなのではない。日本人のほとんどが実はNPOに関わっているボランティアだ。
NPO法が生まれたきっかけは、阪神大震災だった。全国から集まった復興支援ボランティアの統率力や実行力を認識した政府は、市民団体やボランティアを行政パートナーとして考えるようになった。行政事業の外部委託を進めて、公務員の数を減らすことで硬直化した財政の再建を目指すためだ。そのための受け皿整備がNPO法であった。
NPO法によって、市民団体が法人になれるようになった。法人とは「法によって人格を与えられた存在」であり、個人と同じように所有や契約ができる。
1999年11月、あやべ福祉フロンティアは京都府全体で20番目、府北部では第1号のNPO法人となった。活動実績を積み重ね、03年度からは綾部市の高齢者移送サービス事業を792万円で受託して実施している。
03年の法改正によって、「経済活動の活性化を図る活動」「職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動」などにもNPO法人となる資格が与えられた。
食品業界では消費者保護を目的にNPO法人を設立している。「ボランティアやNPOは、自分たちとは関係ない」という偏見を捨てて、バス、タクシー業界のためにこれを活用する方法が考えられないか、検討の余地はないだろうか。
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